三部会が開かれ、会議場周辺の警備などで、オスカルは、休暇もなく、激務が続いているようです。
珍しく、つかれたと言って椅子に腰を下ろします。アンドレが隣りに腰かけ、話しかけていると、オスカルが寝入っていることに気がつきます。オスカルは、アンドレの胸にもたれています。
一番安心できる相手なんでしょうね。
かわいそうに、つかれきっているのかとオスカルの顔をのぞきこむアンドレ、
女の身でなぜこうまで・・
オスカルの寝顔を見つめます。
愛おしさが募り、ためらいながらも、オスカルの髪に優しく手を触れようとするアンドレ、
オスカルは実は目が覚めています。
目を閉じたまま、アンドレと言います。
驚いて手を引っ込めるアンドレ、
じっとアンドレを見つめるオスカルの表情が、何かもう神々しいまでに、美しいですね。もう揺るがない、迷いのない表情に見えます。そして、
「もう・・・どこへも嫁がないぞ・・一生・・」そして、ふふっと笑って、オスカルは、また目を閉じて寝ようとします。
アンドレの目からは、涙が溢れ、上を向いて、涙がこぼれないように、指で押さえます。
アンドレが、これまでで、オスカルから一番聞きたかった言葉です。
アンドレが、一番恐れていたこと、それはオスカルがほかの男性のもとに嫁ぐことです。
そのために、生きていけないと思い詰めて、苦しんだ時期もあったので、どこへも嫁がないという、この言葉を聞くことができて、どんなに安堵し、嬉しかったことでしょう。
何かのついでのように、思い出したように、さりげなくこんな大事なことを伝えるオスカルの姿
そして、本当は、号泣したいくらい嬉しいのに、涙を堪えて、抑えた喜びを噛みしめるアンドレの姿がなんだか、とても素敵です。
アンドレの安堵した姿、そして、とっても近い距離で、寝ているのか、寝たふりなのか、アンドレのそばに座っているオスカル、なんだかホッとして見守りたくなるシーンです。