はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

わたしのアンドレが

このエピソードは、アンドレの毒殺未遂事件とジェローデルに結婚を断るシーンのあいだにあります。

パリにあるフランス衛兵隊の留守部隊に馬車で行くオスカルとアンドレが、パリの暴民に襲われるというエピソードです。

豪華な馬車で、治安が悪く危険なパリに行ってしまった二人は、パリの市民たちに襲撃されます。

このエピソードは、その頃のパリがいかに危険な街になっていたかを描いています。そして、オスカルが、アンドレに対する気持ちに気がつく重要な場面です。

暴民たちに襲われている貴族の馬車を発見したフェルゼン、当時は陸軍連隊長でしたね。

棒などで頭を殴られて倒れているオスカルを助け出します。アンドレは、まだ、暴民たちに襲われています。

アンドレがまだあの中にいるんだと助けに行こうとするオスカルを、こんなところで命をおとしたいかと引き止めるフェルゼン

その時に、オスカルは思わず

「はなせっ、アンドレが、わたしのアンドレ・・」と叫びます。

わたしのアンドレ、フェルゼンはその言葉を聞き、すぐにオスカルの気持ちを察します。そして、すぐにアンドレを助ける行動に移ります。

フェルゼンは、「わが名はハンス・アクセル・フォン・フェルゼン」と名乗り、暴民たちの注意を引きつけ、アンドレを助けます。

オスカルは前はこんなではなかった、フェルゼンをあんなところに残し、逃げられるなんて、ああ今は・・

とかつての想い人である、フェルゼンよりもアンドレを大事に想っている気持ちに気がつくのです。

この描き方もよく考えられているなと思います。

フェルゼンは、この時、オスカルにロシアと戦うために、スウェーデンに帰国すると告げています。そして、フェルゼンが、再び、フランスの地を踏むのは、フランス革命が起こり、オスカルもアンドレも命を落としたあとになります。

この時が、二人がこの地上で会う最後の時となってしまいます。