はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

ロザリーの愛

オスカルは、女性から圧倒的に指示されるキャラクターだと思いますが、ロザリーは池田理代子先生曰く、自分を投影するか、もしくはジャマ者のようです笑とのこと。

でも、ロザリーは心の優しさ、清さ、そして正義感の強さ、気の強いところなど、実はオスカルと似ているところもたくさんあります。

ロザリーとオスカルは、パリで出会います。生活苦から身を売ろうとしたロザリーが、オスカルの乗った馬車に近寄り、あたしをひと晩買ってくださいと言ったことが最初の出会いです。

オスカルは大笑いし、わたしは女だと言って、ロザリーにもう二度こんなことをしないようにと言ってお金を渡します。

まだ、この時、ロザリーは12歳です。その後、二人は再会し、身よりのないロザリーは、ジャルジェ家で暮らすようになり、一人前の貴婦人になるための教育をオスカルから受けていきます。

ダ・ヴィンチ10月号にロザリーのことも書いてあり、なるほどと思いましたので、一部抜粋させていただきます。

「ロザリーは、オスカルの自分に向ける愛の形が、自分が抱く感情よりも遥かに大きなものであることを知っていく。身よりのない自分のいく末を親身に考え、幸せへの道を照らしてくれる包容力。その愛はロザリーにとって、いつしか"あこがれ"となり、その愛を自分の形に変え、別の人へと注いでいくことになる」という記載がありました。

その通りなのです。ベルナールとの結婚、また、エピソード編に描かれていた息子フランソワへの愛、そして、マリーアントワネットが処刑される前に、そば近くで、献身的にお仕えする姿など、ほかの方へ愛を注いでいく、ロザリーの姿が描かれています。

ロザリーは、オスカルとアンドレ、マリーアントワネット、そして、ベルナールとアラン、フェルゼンの最期までを見届けることになります。

池田理代子先生も、一見たおやかで、可愛らしいけれど、芯の強い女性とロザリーを評しています。