はるのゆめ

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オスカルの魅力

男装の麗人であり、美しさと凛々しさを併せ持つオスカルというキャラクター

作中でも、物語前半、女性に憧れにも近い、思慕のような気持ちを持たれる場面が描かれています。シャルロット、ロザリーが、オスカルに恋心を抱きます。

その気持ちは、私にも理解ができます。私も昔、女子校に通っていたので、中性的な素敵な先輩に、憧れに似た恋心を抱いたりすることは身近に目にしました。若い年齢の時には、実はよくあることです。

それはさておき、オスカルを好きになるのは、女性だけではありません。男性にも想いを寄せられるキャラクターです。

男性からみたオスカルの魅力を、作品の中から、考えてみたいと思います。

オスカルを好きになる男性は、アンドレ、アラン、ジェローデル、ルイ・ジョゼフ殿下です。

ルイ・ジョゼフ殿下のオスカルへの想いは、「いそぐから、まって」という私の記事をお読みください笑

アンドレはオスカルのどんなところに惹かれたのでしょう。その恋の始まりは描かれていないのですが、アンドレの愛の告白のシーンからは、オスカルのブロンドの髪が揺れるたびに、また、オスカルのひとみにであうたびに、そして、唇からかぐわしい吐息のもれるたびに、体の奥の方から熱っぽいものが、こみあげてきて、気持ちを落ち着かせてくれなくなったとあります。

かなり、性的な生々しい感情が、語られていて、ドキッとします。 

アンドレの愛は、精神性の高いものであるのと同時に、オスカルの女性としての魅力にも惹かれていることが分かります。きっかけは、何だったのでしょう。思春期を迎えた二人、ふとした時に見られるオスカルの美しさ、女性らしさに、恋心が芽生えたのかもしれないと思っています。

そして、アランの気持ちは、どうでしょうか。アランの気持ちは、本編ではあまり語られていません。

でも、物語後半、オスカルを人として、隊長として心から尊敬し、その生き方、考え方、すべてに惹かれている、アランの姿が描かれています。その気持ちは、恋よりも敬愛に近いのではないかと「アランの悲しみ」という記事で書きました。

でも、やはりそれだけではないことも感じます。オスカルに衝動的にキスをしたアランの様子をみると、ここは実はかなり官能的なシーンです。 

力づくで、オスカルの唇を奪うアランの姿は、女性としてのオスカルの魅力に、心奪われている感じがします。

そして、オスカルに求婚するジェローデルの想いは、どう描かれているでしょうか。いつから想いを寄せていたのか、実は本編ではその始まりについては、描かれてはいません。

エピソード編を見ると、子供時代の二人の出会いの頃から、ジェローデルは、オスカルをマドモアゼルと呼んでいます。そして、近衛連隊長になった頃には、すでに、オスカルを好きなようです。

ジェローデルは、オスカルの美しさを言葉にします。

「あなたが美しければ美しいほど、軍服に身を包み、馬にまたがるあなたは悲壮で、兵士たちの中にあって、その姿は壮絶なまでに美しく」と語り、美しい方と言い、また、オリンポスの神殿に神々とともにこそたたせたい、と言っています。

美意識の高いジェローデル、オスカルの美しさが一番心惹かれるところでしょうか。

オスカルの魅力は、外見の美しさだけではありません。人間的魅力に溢れるオスカルです。でも、今回は内面の美しさを語ると長くなりますので、また、別の機会で書きたいと思います。

オスカルは美しいのですが、普段は軍服ですし、お酒も喧嘩も強い、いわゆる女らしさを、前面にはほとんど出していないと思います。

お化粧などもしていないし、素のままでしょうが、それでも充分に美しい外見、そして、ふと時折みせる女性らしさが、一緒にいるアンドレや、アラン、ジェローデルには、心奪われてしまうところではないかと思いますが、どうでしょうか。

そして、多分、オスカル自身はそういう、自分を意識していないと思うのですが、そこがまた魅力だと思います。

オスカル自身の、自分の女性としての評価は、かなり過小評価です。それは、結婚話があった時に、どうせ、地位か財産めあてのプレイボーイくずれだろうが、と言っているところからも分かります。そういうところが、また、なんとも可愛く魅力のあるところなのです。