はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

オル窓における死に様 1部編

登場人物がとても多いオルフェウスの窓、主役から、準主役、脇役まで考えるとかなりの人数の死に様が描かれています。

数年前、大ヒットし、今でもアニメ化されている「鬼滅の刃」この漫画も、すごく好きですが、かなりの人が亡くなります。でも、ラストはハッピーエンドなので、ほっとする終わり方です。

でも、オルフェウスの窓は、最後まで読むと、かなり読後感がもやっとします。幸せになる人がほとんどいないからです。うーん、もう少しどうにかならなかったのかなと思う終わり方です。

でも、とりあえず、1部で亡くなる人のことを思いだしてみましょうか。

まずは、アーレンスマイヤ家当主は、病死のようでしたが、のちにアネロッテによる殺人により、亡くなっていたことが分かります。

そして、ヤーン先生は、ユリウスに刺殺されています。イザークの妹フリデリーケは病死、ゲルトルートは犬に噛み殺されて亡くなりますが、それも口封じのためにアネロッテがそのように仕向けたから、アネロッテの殺人による死です。

そして、ユリウスの母、レナーテ夫人とヴィルクリヒ先生は、オルフェウスの窓から、共に転落して亡くなりました。音楽学校の校長先生は服毒自殺をはかります。

アネロッテの腹違いの兄、ヨアヒムという人がいましたが、この人は校長先生による殺人ですが、とどめを刺したのはアネロッテだと本人が告白しています。また、作中描かれていませんが、アネロッテは自分の母親も手にかけたようです。

1部はこんなところでしょうか、1部の最後で、ロシアに旅立とうと決心したユリウスはアネロッテのお茶に毒を入れます。アネロッテは行方不明になりますが、床におびただしい血のあとがあったとの記述があり、ユリウスの手による殺人で亡くなったのだと思います。

決して明るい話しではありません。でも、登場人物それぞれの想いがとてもリアルに描かれていて、濃厚な人間ドラマです。絵もとても美しいので、読み始めると、引き込まれてしまう作品だと思います。