はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

かみ合わない意見

マリー・アントワネットのもとに伺候するオスカル、軍務証書を取りに行ったのだと思います。アントワネットとは、久しぶりの対面のようです。

この先、フランスはどうなるのでしょう、平民議員のことを下劣で凶暴な平民議員と語るアントワネット

恐れながら、わたくしにはそのように思えませんと言うオスカル

あなたが彼らに同情する気持ちは分かりますよと、オスカルの意見に理解を示すアントワネットに対し、心の中で、同情なんかではないと考えるオスカル

分からない、分からない、同情されているのは、むしろ、我々貴族のほうではないのかと考えるオスカル

二人の目にうつる風景が異なってきていることが分かる場面です。

そして、アントワネットは、王家の軍隊がフランス全土から、パリを目指し、ベルサイユを目指し進軍してきていることをオスカルに話します。

平民議員たちを解散させ、民衆の暴動に備えるためのものだと言います。そして、やがてフランス衛兵隊も出動し、武装して戦う時が来ますと言います。

オスカルは衝撃を受けています。武装して戦う、戦場へでるのか、誰と何のために戦うのかと

以前、オスカルは軍隊とは国民を守るためのもの、国民に銃を向けるものではございませんとブイエ将軍にも言いました。そのように考えているのです。

しかし、アントワネットは、軍隊とは王家を守るもの、王家を守るためには、国民に銃を向ける必要があることを語っています。

二人の考えは大きく異なっています。アントワネットは王家の人間であり、王家を守るために何をすべきかを考えています。

王妃さまをお守りするために、近衛連隊長として長くそばに仕えていた時代、オスカルは、王妃さま、王家をお守りすることが、国家やその国で生活する民衆を守ることであると思っていたと私は思います。両者は一つだったのです。

でも、そういう時代は過ぎ去り、今は王家と民衆は敵対し、対立関係にあるのです。

二人の考え方の相違、そして訣別の時が近づいてきていることを思わされるシーンです。