はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

ロベスピエールとサンジュスト

ロベスピエールサンジュストは、「ベルサイユのばら」原作とアニメでは、かなり違う感じに描かれています。

アニメでは、サンジュストはテロリストに描かれています。そして、ロベスピエールは、一見民衆のために働いているように見えて、実は自分の権力のために、動いている人物として描かれています。

原作では、ロベスピエールサンジュストは、どんなふうに描かれているでしょうか。

原作の人物像を見てみましょう。

ロベスピエールは、「ベルサイユのばら」前半から登場しています。

最初は、ルイ16世戴冠式のあと、ルイ・ル・グラン学院で、祝辞を述べた若き日のロベスピエールが登場します。

そして、オスカルとは、アルトハ州アラスの町で偶然に会います。

ここでは、新国王と王妃に、失望を感じていることをオスカルに告げています。

ロベスピエールは、貧しい者や無学の者に無料で法律相談をし、町では人気がある人物として描かれています。

その後、オスカルが戦地から戻らないフェルゼンを心配して、酒場で酔って大暴れした時にも、ロベスピエールはベルナールと共に現れています。

そして、ベルナールの口を通して、ロベスピエールの生い立ちが語られています。

6歳の時に母が亡くなり、そのあと、父に捨てられた少年時代が語られています。さびしさと貧しさを学問をすることでしか、埋めることが出来なかった少年時代だったと描かれています。

そして、三部会が開かれ、ロベスピエールは、アルトハ州代表として、オスカルの前に姿を現します。

アルトハ州の一番有力な議員候補、平民代表、そして、フランスの未来の支配者になると描かれています。

貧しい民衆のことしか考えていない、正しい裁判しか引き受けず、金のない者には、弁護料をとるかわりに、自分の金を与えるような男であると描かれています。

一方サンジュストとオスカルの出会いは、国民議会が開かれ、雨の中、会議場周辺の警備にあたっているオスカルが、群衆の中にいるサンジュストを見かけます。

物凄い美貌の持ち主であるサンジュストをオスカルは、男装した女性と見間違いします。

そして、ベルナールの遠縁にあたる男として、オスカルはサンジュストと再会します。

サンジュストは、「ロベスピエールをかぎりなく尊敬し、氷の美貌と鋭い冷徹な革命活動のゆえに〈死の大天使〉とおそれられ、26歳の若さで、ロベスピエールとともに、断頭台の露と消えた」という、説明がなされています。

オスカルの死後、「ベルサイユのばら」は王妃マリー・アントワネットが断頭台で処刑されるまでの流れを描いています。

オスカルの死まで、どちらかというと、民衆寄りに描かれていた視点は、王妃の目を通した革命の物語へと、視点が変わっていきます。

当然のことですが、ロベスピエールサンジュストは、革命を進めていく立場の人間として、王妃とは対立関係にある人物として描かれていきます。