はるのゆめ

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ジェローデルとの美しすぎる別れ

ジェローデルは、オスカルの近衛隊時代の部下で、その後、オスカルの求婚者として、ジャルジェ家にやってきます。

オスカルは、求婚者がジェローデルだと分かり、「これはなんのじょうだんだ」と言います。

考えてみたこともない相手だったのでしょう。

エピソード編では、ジェローデルとオスカルの出会いは、子供時代に遡り、何とその頃から、ジェローデルは、オスカルを意識していたという、驚きのエピソードがあります。

オスカルは生まれた時から、軍人として生きていくことが定められていました。結婚なんて多分それまでに一度も考えたことがなかったのです。

今まで考えたことはなかったけど、もしかして、この時には、普通の女性として、結婚し、子供を産むという生き方もあるということを考えたかもしれないですね。

わたしは父上の人形ではありません、と辛い胸の内をオスカルは、母ジョルジェットに訴えます。母から父ジャルジェ将軍の本当の心を知らされたオスカルは、父上がそのようなおつもりで、結婚の話しなどを、知らなかった、知らなかったという、モノローグがありました。

当時、原作者の池田理代子先生は、24歳という若さ、この親心をよくぞ描いてくれたと思いました。私も今は人の親となり、ジャルジェ将軍が、娘に普通の幸せな家庭を持って欲しいと願う、親心が本当によく分かるのです。

身勝手かもしれませんが、それが親というものなのかもしれません。

最終的には、オスカルはアンドレの気持ちを考えると、結婚はできないという結論に至ります。

ジェローデルに結婚を断る場面は、数々の名シーンがあるなかでも、ジェローデルの美しすぎる引き際が心に残る名シーンです。

身をひくことがただひとつの愛の証なんて、ジェローデル素敵過ぎます。
このシーン、オスカルのアンドレを想う気持ち、ジェローデルのオスカルを想う気持ち、どちらも本当に素敵です。