はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

祖国と心中するぞ

わたしは無力だと、部下を守ってやることさえも出来なかったと、打ちのめされたオスカルですが、市民に働きかければ、自分の部下たちを助け出せるのではないかと考えます。

ベルナールの言うとおり、今のフランス情勢では、暴動が発生するリスクも高い行為です。それは分かっています。でも、ほかに方法はありません。このままでは、部下たちは銃殺刑に処せられてしまいます。ベルナールに市民を集めてくれと頼むオスカル

そのまま暴動になったらどうすると言うベルナールに対し、すべての責任はわたしがとるとこたえるオスカル

おまえには借りがあると言って了解するベルナール

そして、このフランスを立ち去ってどこか外国に行け、出来るだけ早いほうがいい、今はそれだけしか言えんというベルナール

驚くオスカルです。でも、このフランスに何かあるというのなら、わたしは祖国と心中するぞとこたえます。

以前、ベルナールは、貴族にもおまえのような人間がいることを知った、フランスはまだ救われると言っていました。二人の間には、身分や立場を超えた友情、同志のような強い心の絆があります。

ベルナールは近いうちに、このフランスに重大なことが起こることが分かっています。そして貴族であり、軍隊にいるオスカルには、命の危険があることも分かっています。オスカルのような人間を死なせたくないという気持ちが、ベルナールの外国に行けという言葉には表れています。

一方、オスカルは、そう言ってくれたベルナールの友情も、そして、その言葉の意味もすぐに理解したと思います。

でも、オスカルの心は、武官としてこれからも生きると決めたときに決まっているのだと思います。

どんなことがあっても、自己の真実のみに従い、卑怯者とならないように、臆病者にならないように、祖国のために生きようと決意しているオスカルの姿があります。