はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

商談成立だ!

黒い騎士との出会いから、オスカルの価値観は180度転換しました。ベルナールの貴族社会を厳しく批判した言葉を聞き、心の中では革命が起こったかもしれません。

でも、黒い騎士もオスカルとの出会いから、生き方を変えられたのです。貴族から奪われたものを、非合法的に取り戻そうとする盗賊の生き方から、新聞記者として、ジャーナリストとして、この世の中を変える生き方を示されたのです。

この時の、オスカルとベルナールの会話が私はとても好きです。オスカルの懐の深さを感じさせる場面です。

黒い騎士とではなく、新聞記者ベルナール・シャトレと、オスカルは商談の話しをします。近衛隊で注文した銃のお金を払って欲しいと言うのです。

おれは盗賊だぞ、黒い騎士が金を払うとでも思うかと言うベルナールに対し、黒い騎士、そんな男のことは知らんというオスカル、そして、ベルナール・シャトレ、きみはあの銃を我々から買った、お金を支払ってくれ、商談成立だと言うのです。

そして、ロザリーとベルナールが愛を育む姿を見て、二人の背中を押すオスカル、カッコいいです。

ベルナールにパリへ帰れと言い、ただし、盗みはやめろとオスカルは言います。貴族がおれたちから、盗んだものを取り返しているだけだと答えるベルナール

言い分は分かるが、おまえが盗みを続けるかぎり、わたしはおまえを追わねばならないだろうと言い、そして、

盗賊のところへ大事なロザリーを嫁にやるわけにはいかんと言うオスカル

この一言で、すでにお互いを想い合っているロザリーとベルナールは、新たな人生を二人で歩んでいくことを決断するのです。

オスカルが黒い騎士と出会ったことにより、心に革命が起きたように、ベルナールもオスカルとの出会いによって、新しい生き方を示され、そしてロザリーとともに、新聞記者として、のちには革命家として生きていくことになります。

そして、ロザリーの幸せを誰よりも願っているオスカルの、ロザリーに対する愛がどれほど、深く大きいかがよく分かる場面です。

幸せにおなりと二人を送り出し、涙を流すオスカル、心に温かい想いが与えられる名シーンです。