はるのゆめ

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ベルナール・シャトレとの出会い

オスカルとベルナール・シャトレの出会いは、オスカルが近衛士官時代、戦地に赴いたフェルゼンを心配して、酒場で大暴れしたことがありましたが、その時にロベスピエールとともに現れ、オスカルに対し、近衛士官だと、王妃のイヌかと言っています。

でも、それ以前に、ベルナールはパリでロザリーとは出会っていました。

ロザリーは、育ての母を亡くしますが、身よりがなくなり、まだ幼かったロザリーのために、母を弔ってくれたのが、ベルナールでした。

そして、数年後、ベルナール・シャトレは、黒い騎士と名乗り、オスカルと再会します。この時は、貴族の屋敷を狙い金品を盗んだり、近衛隊が注文した銃などを横取りする盗賊でした。

そのベルナールとの出会いが、オスカルのその後の人生の方向を、決定づけていくと言っても過言ではありません。

オスカルの価値観を180度転換させたのは、ベルナールの厳しい貴族批判の言葉でした。今まで貴族として、誇りを持って生きてきたオスカルが、貴族とは、はずかしいものだなと言うのです。

ベルナールの言っていることに、一言も反論することはできないオスカル

でも、私はこの言葉、やっぱりオスカルらしいと思いました。オスカルは、自分の考え方に凝り固まるような人ではなく、自分とは異なる考え方を、受け入れることができる柔軟性があり、そして、物事を公平な目で見て、判断出来る人物であることが分かります。

人は自分の生き方や在り方を全否定された時に、それが正しい考えだと頭では分かっても、すぐに肯定することは難しいものだと思います。

そして、ルイ・ジョゼフ殿下の病気のことを、ごたいそうなこった、貴族のガキはとベルナールは言います。子を思う親の心に、貴族も平民もないという言葉を返したオスカルに対し、ベルナールは、今度は王宮の飾り人形という言葉をオスカルにぶつけます。 

この言葉はオスカルにとっては、衝撃的でした。こののち、オスカルは、近衛連隊長を辞め、降格を申し出て、フランス衛兵隊の隊長となります。ベルナールのこの一言が、余程悔しかったのだと私は思っているのですが。

さて、ベルナール・シャトレですが、カミーユ・デムーランという実在の人物がモデルとなっています。

池田理代子先生が、武装蜂起をパリ市民に呼びかけるシーンを描きたかったことから、このキャラクターが誕生したそうです。

そして、オスカルの恋の相手も、当初アンドレにするということは、決まってなかったそうで、ベルナールも候補の一人だったそうです。今では、アンドレ以外の相手は考えられませんが、ベルナールと恋に落ちたら、どんなストーリーになったでしょうか。

革命家が恋人なので、やはり、オスカルは革命には身を投じたとは思いますが、自分の意志というよりは、ベルナールの影響を強く受けてということになる気もします。それが悪いということではないのですが。

でも、お互い全くその気のない、オスカルとベルナールなので、恋人同士になる姿は想像できないです。

オスカルにはアンドレが、やっぱり一番お似合いですね。