はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

オスカルのドレス姿

オスカルはフェルゼンに対して、想いを打ち明けることさえ出来ない、苦しい恋をしていたことを前回記事にしました。

その気持ちを諦めるために、生涯ただ一度だけのドレス姿で、フェルゼンの前に現れます。この時のドレスは、オダリスク(トルコ後宮)風のドレスです。

ベルサイユのばら展」でも、文化服装学院の学生が作製してくださったドレスが展示してありましたが、私のイメージ通りでした。

作製されたドレスは、池田理代子先生が、「愛するフェルゼンのために着たこのドレスは、オスカルにとってのウエディングドレスのつもりで描いた」との想いを話されていたことから、白いドレスにしたそうです。

お姫様風のロココドレスではなく、スレンダーなラインがオスカルの雰囲気にとても合っていたと思います。

オスカルは、身分を隠して外国の伯爵夫人ということで、このドレス姿でフェルゼンの前に現れます。

このことが、意味するのは、オスカルのドレス姿は自分の想いを、フェルゼンに伝えるものではないということです。

一人の女性として、フェルゼンの前に立ちたかっただけなのです。そして、フェルゼンと踊り、「フェルゼンの手、フェルゼンの胸、うそではない、女性としてのわたしを抱いているのは、夢にまで見た、フェルゼンの腕」とオスカルは想うのです。何という慎ましい想いの遂げ方でしょうか。

フェルゼンは、オスカルのことを語り始めます。「美しい人で、あなたのような、みごとなブロンドの髪をして、心やさしく、教養もたかい、自分の思想のためには命もかけるようなそんな人で・・」

オスカルは、このあと、フェルゼンの腕がわたしを抱いた、フェルゼンの瞳がわたしをつつみ、フェルゼンの唇がわたしを語った、あきらめられる、これで、あきらめられると涙を流します。

長い間の苦しい片想い、これで本当にあきらめられるのかなとも思ってしまいますが。でも、こののちは、黒い騎士が現れ、オスカルはしばらくは仕事が忙しくなってしまいますね。

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