池田理代子先生が「ベルサイユのばら」連載終了後40年もたって、これらのエピソード編を描いてくださったということに対しては、長年のファンとしては素直にありがたいと思います。
でも、実は私は、このエピソード編にそれほど、心がひかれないのです。(ごめんなさいm(_ _)m)
やはりその原因には、絵柄の変化が大きいと思っています。
50年前の原作と、その時代の美しい、力強い絵柄をよく見ているものにとっては、やはりこれは違うと思ってしまうのです。
池田理代子先生自身は、カラーの絵柄は昔より美しくなっていますとおっしゃっていて、確かにおっしゃる通りです。
よりリアルにそして、美しくなっていると思います。でも、やはり、「ベルサイユのばら」はあの時の絵柄がベストなのです。
特にオスカルの顔は、絶対に原作の当時の絵が一番美しいと思っています。
好みの問題もあるのかもしれませんが、エピソード編のオスカルは、ややきつめのお顔に見えるのです。
でも、そんなエピソード編のなかでも、一番当時の絵に近づいたと思えたのは、エピソード編9の最後のストーリーでした。
ロザリー編です。このストーリーは、本編原作にはない、まったく新しいストーリーで、フェルゼン伯爵の死までを描いていました。
池田理代子先生も、この作品で本当に「ベルサイユのばら」の自分の納得のいく着地点を見つけることが出来ましたと書いておられました。良い作品だったと思います。
ただ、ジェローデルのその後だけは、私の中ではなかったことというか、池田理代子先生の遊び心と理解しました。