はるのゆめ

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今年の大河ドラマ

今年の大河ドラマ「どうする家康」ですが、3か月見てきましたが、リタイアしたいです。どのような意図があると、ここまで、破壊的な大河ドラマを作れるのでしょうか。

時代考証などで、おかしいと感じるところは沢山ありますが、一番ひどいと感じるのは、人物の描き方です。

ところどころ、見るに値しない、くだらない内容の回があります。

そして、少しは真面目に作ったのかと思われる回もあります。

でも、その真面目な回も、物事が時系列で描かれていないため、感情移入出来ないのです。

今まで出てきたこともないエピソードが、過去のエピソードとして、唐突に挿入されるのですが、とってつけた感が半端なく、感情移入できないのです。

それだけではなく、ここ十数年みていますが、ここまで、品のない作品を大河ドラマ枠で見た記憶がありません。

人物の描き方に関しては、過去作品においても、持っているイメージと違うことはありました。

例えば、昨年の「鎌倉殿の13人」の源義経は、日本人の持っている悲劇のヒーロー的義経とは違う人物像が描かれていました。でも、こういう義経もあるかもしれないと納得させるだけの、説得力がありました。

そして、「麒麟がくる」の織田信長も、今まで描かれてきた信長とは、かなり、イメージが違っていました。

でも、どこかに狂気を秘めたような、サイコパス的な一面もある信長は、とても見事でした。やはり、こういう信長もありだと納得させるものがありました。

でも、今年の大河ドラマには、その歴史上の人物に対するリスペクトがまったく、感じられないのです。

特に、酷いのはムロツヨシさん演じる、羽柴秀吉です。ここまで品のない、セクハラオヤジのような人ではなかったはずです。

「人たらし」と言われる秀吉です。農民出身でありながら、天下人にまで、上りつめた人です。多分、人間的魅力、人を惹きつける要素を持っていた人ではないかと思います。

昭和時代なら、名優緒方拳さんの秀吉が印象的です。そして、「麒麟がくる」では、佐々木蔵之介さんが演じています。

佐々木蔵之介さんでは、外見がいい男すぎるかなとも思いましたが、でも、学がないため、字を習ったりするエピソードが描かれていました。身分は低いけれど、野心はある、どこか可愛げもある魅力的な人物でした。少し2枚目だけど、こんな秀吉でもいいじゃないかと納得出来たのです。

そして、今回の「どうする家康」の足利義昭は酷かったです。さすがに、こんなに下品な描き方をしなくても良いのではないかと呆れてしまいました。

演じている役者の皆さんが、気の毒になるレベルです。もう少し、普通に人物を描けませんかと言いたくなります。

そんなに嫌なら見なければと言う人もいるかもしれませんが、長年、日曜日の8時は大河ドラマを観る習慣なのです。

もうネタがつきたのなら、新しい良いものを作らないのなら、過去作品の再放送をして欲しいと心から願います。