はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

ルイ16世の言葉

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2016年初版の新書版です。池田理代子先生が書いています。

歴史上の人物を理解する時に、池田理代子先生が、もっとも大切にしている言葉が、前書きで紹介されています。実際にルイ16世が残した言葉で、「ベルサイユのばら」の中でも描かれています。

「安全な場所から人を非難するのはたやすいことだ。いままでだれもわたしとおなじ立場にたたされたものはいなかった・・」という言葉です。

この言葉は、革命を起こしてしまった王に対して、腰抜けだなどと言って、非難する周りの人達に対して、王が言った言葉ですが、池田理代子先生は、現代の私達をたしなめる言葉にも聞こえると書いています。

事の成り行きを知っている現代の私達が、当時の人達を批判するのは実にたやすい、でも、あとの時代の人間が前の時代のあれこれを批判するのは、慎まなければならないと考えている、

それが歴史を見る時に一番大事な考え方なのではないかと書いています。

私もこのルイ16世の言葉は、「ベルサイユのばら」を読んだ当初から、ずっと以前から、気になっていました。

これは、歴史の見方以外にも、当てはまることもあるのではないかと思います。自分は安全な場所にいて、当事者の事情や心情など、本当のところは、よく分からないのに、時として、その当事者をこうすれば良かったのにと、簡単に非難してしまうことは、あるのではないでしょうか。自分自身を戒めたい言葉の一つです。

この本の内容は「ベルサイユのばら」の内容を紹介しながら、当時のフランス、そしてフランス革命を読み解いています。読みやすい、興味深い内容になっています。

また、詳しくは、後日記事にしていきたいと思います。