はるのゆめ

ベルサイユのばらが大好きです

わたしのアンドレ

前回の記事では、アンドレがオスカルを「おれのオスカル」と心のうちで呼びかけた場面を記事にしました。

そして、オスカルもまた、アンドレを、「わたしのアンドレ」と呼んでいます。作品中では2度ありますが、どちらもまだ二人が恋人同士になる前です。

1度目は、黒い騎士にアンドレの片目を潰され、抑えきれない怒りから、黒い騎士に鞭を振り上げた時です。

涙を流し、「わたしのアンドレにしたと同じようにして」と言っています。

その直後、アンドレがオスカルに言った「武官はどんな時でも感情で行動するものじゃない」という言葉は、オスカルの心に生涯残り続けます。

そして、2度めはパリの暴民に襲われ、フェルゼンに助け出された時です。

アンドレがまだあの中にいるんだと言い、助けに戻ろうとするオスカルを止めようとした、フェルゼンに対して、「わたしのアンドレ」と思わず、言ってしまう場面です。

ここの場面はフェルゼンも、そして、その言葉を言ったオスカル自身も、その言葉にはっとしています。

まだ、アンドレへの恋心をはっきりとは自覚していなかったのに、この時から、段々とオスカルはアンドレへの自分の気持ちに気がついていきます。以前記事にしていますので、こちらにも載せておきます。

 

lapanlapin.hatenablog.com

 

そして、二人が夫婦となったパリ出動前夜、オスカルは、アンドレを「わたしの夫」と呼んでいます。声に出して言ったというよりも、心の中で呼びかけた言葉かもしれませんが、この言葉もとても印象的です。アンドレはオスカルを「妻」と呼んではいません。

身分の壁を感じ、結婚というものを意識出来ないアンドレと、貴族の身分を捨てることを決めて、アンドレを「夫」と認識しているオスカル、二人の違いが表されている場面です。